早大・伊藤樹、令和初のノーヒットノーランで明大を完封!東京六大学野球の歴史的瞬間
早稲田大学の伊藤樹投手が、令和初のノーヒットノーランを達成し、明大を完封。東京六大学野球の歴史に新たな1ページを刻んだ。

早大・伊藤樹、令和初のノーヒットノーランを達成
2025年5月19日、東京六大学野球春季リーグ第6週第2日、早稲田大学の伊藤樹投手が、明大戦で令和初のノーヒットノーランを達成しました。伊藤投手は106球を投げ、11奪三振、5四死球を記録。今季4勝目(通算17勝)を挙げ、チームは1―0でサヨナラ勝ちを収めました。
劇的なサヨナラ勝ち
0-0で迎えた九回裏の攻撃。4番・寺尾のサヨナラ打が飛び出し、結成100周年の東京六大学で令和初のノーヒッターを達成しました。伊藤投手は「人生で初めて。何かやってしまった」と驚きを隠せませんでした。
今秋のドラフト会議で注目される右投手
伊藤投手は、今秋のプロ野球ドラフト会議で注目される最速151キロの右投手です。この日にも優勝の可能性があった明大が1番から5人連続を含め6人の左打者を並べた中で、最速148キロの直球と鋭く落ちる球を軸にアウトを重ねました。左打者に対しては内角へのスライダーも駆使し、計5四死球を与えながらも、5者連続を含む11奪三振を記録しました。
高校時代から甲子園大会に出場
伊藤投手は高校時代に3度、甲子園大会に出場し、早大では昨年の春秋連覇に大きく貢献しました。昨秋は明大との優勝決定戦で完封を記録しています。今季は5日の立大戦で8点を失うなど不本意な投球が続きましたが、この日は「ここまでコンディション不良で思うように投げられなかったが、(解き)放たれた感じ」と安堵感をにじませました。
早大史上2人目のノーヒットノーラン
早大では2013年春の東大戦で完全試合を達成した高梨雄平(現巨人)以来、2人目のノーヒットノーランを記録しました。この日はやや制球が乱れましたが、バックネット裏で視察したDeNA・八馬幹典スカウティングディレクター(50)は「コントロールがいいし、変化球が多彩」と評価しました。今季は140キロ台中盤だった球速も「148キロと出ているし、即戦力として期待したい。タイプでいうと巨人・三沢タイプ」と、早大OBで、プロ野球通算28勝の三沢興一を引き合いに出して評価しました。