ルカ・モドリッチ、レアル・マドリード退団の真相とその影響
ルカ・モドリッチがレアル・マドリードを退団する背景とその影響について詳しく解説。新体制構築と世代交代の重要性を探る。

ルカ・モドリッチの退団背景
クロアチア代表MFルカ・モドリッチ(39)は、今季限りでレアル・マドリードを退団することを発表しました。スペイン紙『アス』によると、モドリッチは来季までの契約延長を希望し、2026年のワールドカップ後に現役引退を考えていました。しかし、レアル・マドリードは契約延長をオファーせず、モドリッチはその決断を受け入れました。
世代交代の重要性
レアル・マドリードは新体制構築の中で世代交代を推し進める方針です。クラブ内ではモドリッチとの契約延長に賛成する声もありましたが、若手選手の成長を阻害することを危惧したとされています。特に、MFアルダ・ギュレル(20)や下部組織出身のニコ・パス(20)、新加入のMFフロリアン・ヴィルツに出番を与えるために、ベテランのモドリッチが「彼らの成長にフタをする存在」になることを懸念したようです。
モドリッチの貢献と感謝
モドリッチは昨夏、想定外の減俸を受け入れて契約を延長し、今回もさらなる減俸を受け入れる考えでした。しかし、クラブ側からのコンタクトがほとんどなく、交渉期限の22日に契約延長しない旨が伝えられました。モドリッチはレアル・マドリードの決断を尊重し、24日のラ・リーガ第38節レアル・ソシエダ戦が最後の一戦となり、クラブ・ワールドカップ終了後に退団することを受け入れました。
モドリッチのメッセージ
モドリッチは退団決定後、SNSを通じて以下のようなメッセージを記しました。
「その時がやって来てしまった。決してやって来てほしくなかった時が、ね。でも、これがフットボールなんだ。人生では、すべてに終わりと始まりがあるんだよ……。次の土曜、僕はサンティアゴ・ベルナベウでの最後の試合に臨むよ」
「2012年、僕は世界最高のチームのユニフォームを着れるんだっていう期待とともに、凄まじいことを成し遂げてやろうっていう野心とともに、ここにやって来た。だけど、その後に起こったことは想像を超えていたよ」
「レアル・マドリードでプレーすることで、僕の人生は変わった。選手、人間としてもね」
「史上最高のクラブが過ごした、最も成功に満ちた一時代の一員になれた。そのことを誇りに思う」
「クラブには心からの感謝を伝えたい。特にフロレンティーノ・ペレス、チームメートのみんな、監督たち、これまでずっと僕を助けてくれたすべての人たちに」
「この長い年月の中で、素晴らしい瞬間を何度となく経験してきた。不可能に思えた逆転勝利、決勝戦、祝勝パーティー、ベルナベウでのいくつもの魔法の夜……。僕たちはすべてを勝ち取った。僕はとても幸せだった。本当に、本当に幸せだった」
「だけど、タイトルや勝利以上に僕の心に刻まれたのは、マドリディスタのみんなの愛情なんだ。実際、君たちとのこんなにも特別なつながりを、どう説明したらいいのか分からないよ。いつも支えてくれて、受け入れてくて、愛してくれた。それが僕が感じていた、感じていることなんだ。送ってくれた喝采、あらゆる愛情表現の一つひとつを、僕は絶対に忘れない」
「胸いっぱいで、ここを去ることになる。誇りと、感謝と、決して消えることのない思い出であふれているよ。クラブ・ワールドカップの後、芝生の上でもうこのユニフォームを着ないとしても、僕はずっとマドリディスタだ」
「また会おう。レアル・マドリードはいつだって僕の家だ。これからもずっとね」
「アラ・マドリード・イ・ナーダ・マス(マドリード万歳、それ以上のことはない)」
モドリッチのレガシー
2012年夏にトッテナムからレアル・マドリードに加入したモドリッチは、合計13シーズンを過ごし、中盤の絶対的存在として君臨し続けました。彼はチャンピオンズリーグ6回、ラ・リーガ4回、コパ・デル・レイ2回、スペイン・スーパーカップ5回、UEFAスーパーカップ5回、クラブ・ワールドカップ5回、インターコンチネンタルカップ1回と、クラブ史上最多となる合計28タイトルを獲得しました。また、今季には故フレンツ・プスカシュ氏の39歳と38日という記録を上回り、レアル・マドリードの最年長出場記録を更新しました。