ウジェニー・ブシャール、モントリオールで現役引退を発表 - カナダテニス界のレジェンドが幕を閉じる
元世界ランク5位のウジェニー・ブシャールが、母国モントリオールで開催されるナショナル・バンク・オープンで現役引退を発表。カナダテニス界のレジェンドが最後の舞台に立つ。

ウジェニー・ブシャールのキャリアの幕引き
2025年7月17日、元世界ランク5位のウジェニー・ブシャール(カナダ)が自身のSNSを更新し、27日に開幕するナショナル・バンク・オープン(カナダ/モントリオール、ハード、WTA1000)で現役を引退すると発表しました。31歳のブシャールは、2009年にプロに転向し、2013年にWTAニューカマー・オブ・ザ・イヤー(最優秀新人賞)を受賞しました。2014年には全豪オープンと全仏オープンでベスト4に進出し、ウィンブルドンではカナダ勢女性として初の決勝進出を果たしました。同年10月には自己最高の世界ランク5位を記録しました。
苦難を乗り越えて
しかし、2015年の全米オープンでは、ロッカールーム内での転倒により脳震盪と頭部外傷を負い、試合の欠場や経済的損失が続きました。ブシャールは主催側の過失を理由にニューヨークの連邦地裁に損害賠償を求める訴訟を起こし、2018年に勝訴しました。
カナダテニス界のレジェンド
カナダテニス協会CEOのG・ジウ氏は、「彼女ほど、カナダテニス界に深い足跡を残した選手はほとんどいません。モントリオールにあるナショナル・テニス・センターの第一期生として、彼女は多くの人が不可能だと思っていたことを実現してくれました」とコメントしています。
最後の舞台
ブシャールは自身のインスタグラムで、「あなたにも『その時』が来るのが分かるはず。私にとって、それは『今』。すべてが始まった場所、モントリオールで終えます」と投稿し、母国開催であるナショナル・バンク・オープンを最後に現役を引退すると発表しました。現在ツアー通算299勝299敗の成績を持つブシャールが、現役最後の大会でキャリア通算300勝目を母国の地で飾れるかどうかにも注目が集まっています。同大会は27日に開幕します。