大の里、史上最速で横綱昇進!名古屋場所で新たな歴史を刻む【大相撲夏場所】
大の里が無傷の13連勝で2場所連続4度目の優勝を果たし、史上最速での横綱昇進を確実に。7月の名古屋場所で新横綱が土俵に上がる。

大関大の里(24)=二所ノ関=は、大相撲夏場所13日目に無傷の13連勝で2場所連続4度目の優勝を決め、史上最速での横綱昇進を確実にしました。所要13場所での横綱昇進は、同郷の輪島の21場所を大幅に更新し、年6場所制となった1958年以降初土俵の力士で最も早い記録です。日本出身横綱の誕生は、大の里の師匠でもある2017年の稀勢の里(現二所ノ関親方)以来8年ぶりとなり、7月の名古屋場所(中日新聞社共催)でファンが待ちに待った新横綱が土俵に上がります。
大の里は、大関対決となった琴桜を右差しと左からのおっつけで完璧に寄り切り、勝ちっ放しで2場所連続、現役最多4度目の優勝を果たしました。場所後の横綱昇進を確実にした大の里は、「全体的に落ち着いてました。こんなに早く優勝が決まるのは、自分でも予想だにしなかった。ここからが大事。星を伸ばして頑張ります。余韻は場所が終わってから」と語りました。
昨年秋場所の2度目の優勝を思い出した大の里は、14日目に優勝を決めたものの、千秋楽で完敗した経験を踏まえ、「残り2日間が大事。良い報告が聞けたらいい」と締めくくりに全力を注ぐことを誓いました。
1場所での自己最長を更新する13連勝を達成した大の里は、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の記録に並びました。「まだ場所は終わってないので」と多くを語らなかったものの、師匠からの言葉が連勝街道を突っ走る原動力になったと明かしました。
春場所に向けての辛口エールを今も忘れない大の里は、春巡業終盤に左足かかとに蜂窩織炎を患い、患部を切開してうみを出した直後、5月1日の二所ノ関一門の連合稽古は休むしかなかったものの、翌日の横綱審議委員会の稽古総見はぶっつけ本番で挑みました。部屋の稽古休みも返上して出稽古へ行き、4月末の計測で自己最重量だった191キロから、約半月で6キロ絞って場所に入りました。
年6場所制となった1958年以降、新入幕から所要11場所で横綱に昇進した「昭和の大横綱」大鵬を上回る、9場所で昇進をかなえた大の里は、史上最速の勲章に添える「やってみたい」は、初の全勝優勝を目指します。名古屋場所の新会場IGアリーナの土俵に新横綱として、最高の形で上がるため、勝ち続けることを誓いました。