高校野球の審判不足解消へ:新たな挑戦と地域の取り組み

高校野球の審判不足問題を解消するための各地の取り組みと、審判講習会での熱い想いを紹介します。

全国審判講習会の熱気

2025年5月5日、阪神甲子園球場の室内練習場で、全国審判講習会が開催されました。この講習会は、今夏の第107回全国高校野球選手権大会に備えて行われ、全国から54人の審判が参加しました。テーマは「最後の夏。選手たちの最高のシーンに、魂のジャッジを添える!」です。

審判の役割と心構え

講習会では、フォーメーションやジェスチャーの確認、審判としての心構えについての座学が行われました。講師役からは「もっと本気でやらないと」と厳しい声も飛びました。甲子園で長年ジャッジした経験を持つ尾崎泰輔・審判規則委員長は、「高校野球の審判は『グラウンド・ティーチャー』にならなければいけない」と語りました。

審判不足の現状

近年、全国的に審判不足が大きな課題となっています。甲子園がある兵庫県では、5年前に162人だった審判が今年は129人に減少しました。三重県では審判がそろわず、県大会の日程が変更されたこともありました。高齢化で引退する人が増えたことが主な要因です。

各地の取り組み

和歌山県では、和歌山大の野球部が手助けしています。大学リーグで審判を務める部員が、高校の春・秋の県大会序盤にかけつけます。愛知県高野連は、金銭面の負担に注目し、新人審判が自由に使えるように用具を寄付しています。

女性審判の新たな動き

全国講習会には、昨年7人、今年6人の女性審判が参加しました。過去、春夏の甲子園に女性審判が出場したことはありませんが、新たな動きとして注目されています。佐藤加奈さん(38)は、「もっともっとやりたかった」と語り、森田真紀さん(47)は、「仕事や家庭を持つ女性のモデルケースになれば」と強い意志を持っています。

審判委員の意義

高校野球の審判は「審判員」ではなく「審判委員」と呼ばれます。判定や試合の進行だけでなく、対戦相手を敬い、フェアプレーの尊さを選手たちに教えることなども期待されています。審判技術の向上は絶えず必要ですが、審判委員が仕事と私生活の間で時間を作りながら球児を支え、ときに励まし、全身全霊をかけてジャッジしていることも忘れてはいけません。

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