WBC初出場の可能性を秘めた巨人の巧打者・吉川尚輝の魅力
巨人の吉川尚輝がWBC初出場の可能性を秘めている。直球に強く、国際試合での活躍が期待される彼の魅力を徹底解説。


吉川尚輝の打撃力
吉川尚輝は、直球に対する強さが際立つ打者として知られています。特に球速が150キロを超える速球に対して、鋭いスイングで広角に打ち返す能力は、投高打低の傾向が顕著な現代野球において非常に貴重な存在です。
5月30日の中日戦では、1点差を追いかける6回に先頭打者として右前打を放ち、出塁に成功。その後、トレイ・キャベッジの左越え適時二塁打で同点のホームを踏み、逆転劇の立役者となりました。7回にも二死二塁の好機に7球粘って四球で出塁し、泉口友汰の左翼線適時二塁打で一塁から4点目の本塁生還を果たし、試合を決定づけました。
チームを救う守備力
吉川の魅力は打撃だけではありません。二塁守備においても抜群の安定感を誇り、広い守備範囲と球際の強さで何度もチームを救っています。昨年は自身初のゴールデン・グラブ賞を受賞し、今年もその安定感で投手陣を支えています。
4月20日のヤクルト戦では、2回にピーター・ランバートの中前に抜けるかと思われた打球をスライディングキャッチ。すぐに反転して一塁にノーバウンド送球し、アウトにしました。
吉川の言葉
吉川は週刊ベースボールの取材で、「やっぱり守備範囲というのは僕の一番の強みですし、こだわっている部分です。そのために、いろいろなデータを頭に入れながらも、自分の直感や事前のイメージを大切にして、最初の一歩目を踏み出していく。イメージしていたからこそ、ギリギリで打球に追いつくことができた、ということもありますし、そうした打球でも、グラブへの信頼感があるから、何も考えることなくしっかり捕球することができる。そういった部分は、間違いなくあると思います」と語っています。
2年連続ゴールデン・グラブ賞への思い
2年連続でのゴールデン・グラブ賞について、吉川は「まあ自然に、最終的に獲ることができたらうれしいですね。ただ、シーズン中はそんなことを考えずに、まずは試合でピッチャーが打ち取った打球をしっかりアウトにすること、時にはピッチャーを助けるようなプレーができること。そういう思いで最後までやっていきたいと思います」と自然体を貫いています。
WBC初出場の可能性
吉川の直球に対する強さと、国際試合での対応力の高さから、WBC初出場の可能性が高まっています。彼の活躍が、日本代表の強力な武器となることが期待されます。