ブラッド・ピットが語るF1映画制作の挑戦と成功——マニアと初心者の間を埋めるストーリー
ブラッド・ピットがF1映画制作の裏側を語る。マニアと初心者の間を埋めるストーリー作りに挑んだ秘話。

アメリカ・ニューヨークのタイムズスクエアで行われた映画『F1』のワールドプレミアで、主演のブラッド・ピットが撮影の舞台裏について語りました。彼が感じた「最も難しかったこと」とは何だったのでしょうか?
F1パドックの歓迎
「チームやドライバー、みんなが僕たちに門戸を開いてくれた。そしてそれがこの映画の中で最も大きなことだった」とピットは語りました。F1パドックの歓迎は信じられないほどで、本当に忘れられない経験になったと喜んでいました。
リアルなレースシーンの実現
映画の制作チームはジョセフ・コシンスキー監督の下、実際のF1グランプリの週末に参加し、架空チーム『APXGP』のマシンと実際のF1マシンを使ったリアルなレースシーンを実現させました。しかし、ピットは最も大変だったのは撮影自体ではなく、筋書きであったと明かします。
ストーリー作りの難しさ
「最も難しかったのは、物語を作り上げることだった」とピットは言います。「F1というスポーツは非常に尊敬されていて、かなり詳しい人も多い。でも同時に、これまで一度も見たことがないという人も大勢いる。だからその間をうまく突くような形で、F1に詳しい人たち向けに、浅い内容にならないようにしつつ、それでいてF1に初めて触れる人たちの入り口になるような丁寧な説明もしつつ……という作業に取り組んでいた。これは何よりも難しいことだった。でも、僕らはかなりうまくやったと思うよ」
好意的なレビューとドライバーの称賛
6月27日の公開を控え、映画のレビューは既に非常に好意的なものが多数寄せられています。ドライバーたちからも称賛の声が上がっており、特に監修したフェラーリのルイス・ハミルトンは、自らが映画のリアリズムを保つために貢献できたことを誇りに思っているようです。
ルイス・ハミルトンの貢献
監督のコシンスキーも、ハミルトンの貢献について次のように述べました。「ルイスは、技術的なディテールについて素晴らしいアドバイスをくれた。たとえばハンガリーでは、ブラッドが青旗を出されて相手を抜かせる演出をする際、『それをやるならターン6しかないだろう』と言ってくれた。そういった細部の関する情報は、なかなか得られないものだ」
この映画は、F1の魅力を多角的に伝えることに成功しており、マニアと初心者の両方にとって楽しめる作品となっています。