ソフトバンクの逆襲を阻む西武の鉄壁投手陣
ソフトバンクが西武の強力投手陣に阻まれ、連勝が止まった試合の詳細と今後の展望を分析。

試合結果と概要
ソフトバンクは4日の西武戦(みずほペイペイ)に0―1で競り負け、3位に転落した。今季6度目の零封負けで、連勝は4でストップ。打線が相手左腕・武内に7回散発4安打に封じられ、山田―平良とつながれて虎の子の1点を死守された。
先発投手の活躍
先発のモイネロは8回1失点の力投を見せるも、打線の援護なく今季初黒星。開幕から無傷だった連勝も7で止まった。
監督の戦略
前カードの日本ハム3連戦にスイープを決めた直後、小久保監督は「明日(4日の試合)が大事。西武の最強投手陣が来るので。まずは3連戦の初戦が大事になる」と語っていた。首位に君臨してきたライバル相手に3連勝という戦果が勢いをつけた。とはいえ、その勢いを生かすも殺すも次戦の結果次第。チームを引き締める重たい言葉だった。
打線の再編
その大事なカード初戦、大幅に打線を組み替えて臨んだ。不振を脱した山川を37試合ぶりに4番に配置。6試合、27打席無安打の柳町を3番から6番に下げ、故障を抱える近藤と山川に代わって4番を務めてきた中村を3番に起用した。試合前、指揮官は練習中に柳町、中村、山川のもとへ歩み寄り役割変更を直接説明。異例の行動だった。
今後の展望
今カード、相手先発は武内、今井に続いて隅田が予定されている。いずれもリーグを代表する好投手で文字通り「最強」のローテーションだ。
西武の脅威
ちまたでは肉薄するオリックス、日本ハム、ホークスの上位3チームの大混戦に関心が集まりがちだが、本当に怖いのは4位・西武なのかもしれない。事実、チーム内には「日本ハムは先発完投数の多さが話題だが、その反動も大いにあり得る。シーズン終盤にかけてモノを言うのは投手力。そういう意味で本当にイヤな存在なのは西武」という声がある。実際に試合後の王会長も「パ・リーグは1、2、3位…そして4位までが優勝圏内」とライオンズの存在を強烈に意識した上で警戒感を強めていた。
ゲーム差の縮小
西武とのゲーム差は「3」に縮まった。本当に怖いのは獅子――。鷹に息つく暇はない。