日本ハムが2軍本拠地を北海道に移転!世界最高の育成施設を目指す
日本ハムが2軍本拠地を北海道に移転し、世界最高の育成施設を建設する計画を発表。栗山英樹CBOがその意気込みを語る。

日本ハムは7日、千葉・鎌ケ谷にある2軍本拠地を2030年をめどに、北海道の札幌圏内に移転する意向を表明しました。1軍本拠地のエスコンフィールドで会見を行った栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO、64)は、世界一のファーム施設とすることを宣言。屋外型のメイン球場のほか、複合住宅なども建設する方向です。
日本ハムは、挑戦することを企業理念に掲げています。04年、雪深い北海道を本拠地とし、23年には世界がまだ見ないボールパークとしてエスコンフィールドを完成させました。今度は、世界でも類を見ないファーム施設を北海道につくります。栗山CBOの言葉には強い意志が込められています。
「ファイターズは育成とスカウティングを重視して戦ってきた。本当の意味で育成をできる拠点を北海道につくりたい。全てに対して、どこにもない世界一の施設をつくる」
97年から使用してきた鎌ケ谷スタジアムは配管などが老朽化しているほか、1軍本拠地からのアクセスの悪さで選手の入れ替えがスムーズにできないことから、長く移転を検討してきた背景があります。会見では完成イメージ画像も公開し、現時点では、屋外型のメイン球場とサブグラウンド、室内練習場、選手寮を設ける方向です。「日常に近い空間」をテーマに、商業施設や複合住宅も敷地内に建設する構想を立てています。
既に札幌市、北広島市、江別市、恵庭市、千歳市、苫小牧市と個別協議しており、27年ごろまで自治体との協議を進め、移転先を決定する方針です。具体的な建設費や事業規模は未定で、今後に進める受け入れ希望の自治体との協議で決めていきます。
北海道らしく、施設内には緑を多く取り入れ、メイン球場は国立競技場のように木材を使ったデザインで検討しています。充実したリハビリ施設も設置する意向で、栗山CBOは「他のスポーツ選手やメジャーの選手、許されるか分からないけど、他チームの選手も元気にしてあげるとか、そういう度量を持った施設ができないかなと。それが現場の理想」と説明しました。
移転した場合、1月の自主トレ期間や3月の春季教育リーグは、屋根のあるエスコンで実施するなどして対応します。現在、札幌市内に置く1軍選手寮も移転先に集約する方向で進めます。会見後に栗山CBOと、小林兼開発本部副本部長が北海道庁を訪問し、鈴木直道知事に移転意向を報告。鈴木知事は「長年の悲願でもあったファーム移転。地域と交流する機会も増え、重要な機能だと思う」と受け止め、この日すぐにサポートチームを設置することを約束しました。
栗山CBOは「世界で活躍できる人材を育成しなければならない」と決意。ドジャース・大谷、パドレス・ダルビッシュが巣立った鎌ケ谷から場所を変え、今度は北海道から世界的プレーヤーを輩出します。