山本由伸、メジャー 2 年目に挑むドジャースのエース
山本由伸投手は、メジャーの投手史上最高契約年数と契約総額を結んでから 1 年が経過した。今季はワールドシリーズ覇者のエースとして、先発ローテーションを支えなければいけない。

山本由伸投手、メジャー 2 年目を迎えるドジャースの山本由伸投手(26)には、ふたつのミッションが求められている。
- メジャーの投手史上最高契約年数と契約総額(12 年 3 億 2500 万ドル=465 億円※合意時の為替レート)を結んでから 1 年が経過した。今季はワールドシリーズ覇者のエースとして、先発ローテーションを支えなければいけない。
- ミッションの一つはローテーションを抜けることなく完走すること、そして二つ目は中 4 日の解禁だ。昨季は右上腕の負傷で約 2 カ月半の離脱を強いられた。今季は、穴を開けずにローテーションをまわる、ということがエースとしての第 1 ミッション。離脱期間があったとはいえ、メジャーの 1 年間がどういうものか、反省と手応えを得て 2 年目の春を過ごしている。
- 「現段階ではすごく順調だと思いますし、結果は 3 失点していますけど今はそこもそんなに大事なところではないと思っている」2 月 26 日にはブルワーズ戦でオープン戦初先発。2 回 2/3、54 球、4 安打 3 失点。通常のレギュラーシーズンよりも開幕の早い 3 月 18 日の東京ドーム、カブスとの開幕戦に備えるとはいえ、とりわけ焦ったり急いで調整はしない。シーズンを見据え、そしてポストシーズンを最後まで戦い切ることが自身に求められていることだと理解している。
- 「大体ずっと毎年同じようなことをやっていますし、この時期やることも大きく変わりません。1 つずつ段階を上げていって公式戦に近づいていけたらと思います」昨季は中 5 日が 11 試合、中 6 日以上が 7 試合だった。ドジャースがメジャー 1 年目の山本になるべく日本時代に近い調整方法を続けながらメジャー 1 年目で適応を進め、さらに故障を防ぐというマネジメントを施した。一昔前なら、チームのエースは「中 4 日、シーズン 32 先発、200 インング」が求められた。しかし、現在では開幕時期を早めることで過密日程を避け、4 月は比較的に試合のない日が設けられるようになっている。実際、メジャーの通常である先発 5 人制でも厳密に中 4 日で回らなくても、やりくりできるスケジュールになっている。200 イニングは達成できずとも、170 イニング以上が先発 1〜3 番手までの投手に課せられる現実的な数字ではないだろうか。とはいえ、優勝争いの終盤やプレーオフでは中 4 日、時には中 3 日での先発、リリーフもこなさなければいけない。それだけ、超高額年俸を受け取るエース投手には肉体的にも精神的にも大きな負担がかかる。山本のメジャー 2 年目はこうした二つのミッションを背負い、シーズンを完走しなければいけない。