「復活の東山」が32年ぶりの優勝に王手!龍谷大平安を下して決勝進出【京都高校野球】
東山高校が龍谷大平安を破り、32年ぶりの優勝に王手をかけた。エース矢根圭悟の活躍とチームの復活を目指す姿をレポート。

東山高校が決勝進出
2025年5月18日、わかさスタジアム京都で行われた春季京都府高等学校野球大会の準決勝で、東山高校が龍谷大平安を2-1で下し、3年ぶりの決勝進出を果たしました。この勝利により、東山高校は32年ぶりの優勝に王手をかけました。
エース矢根圭悟の活躍
東山高校のエース左腕、矢根圭悟投手(3年)が注目される中、先発を任されたのは背番号10の笠井孝太郎投手(3年)でした。笠井投手は昨秋にエースナンバーを背負った好投手で、最速138キロのストレートにスライダー、カーブ、チェンジアップを操ります。身長168㎝と小柄ながら、制球力が高く、威力のあるストレートでフライアウトを打たせることもできました。
笠井投手は「守備に助けられた部分も多かったですけど、要所はしっかりと締められたので良かったと思います」とコメント。6回に味方の失策で失点したものの、7回を投げて6安打1四球2奪三振で自責点0と好投し、尾迫大樹監督の期待に応えました。
龍谷大平安の奮闘
対する龍谷大平安のエース、臼井夏稀投手(3年)も7回まで1失点と好投しました。得意球のスライダーやスプリットが冴え、1回戦で京都国際を完封した実力を存分に見せつけました。
試合の決定的な瞬間
試合が動いたのは8回表、笠井投手の代打で出場した先頭の平山航大内野手(3年)が死球で出塁すると、その後に2本の安打が出て、二死満塁のチャンスを作りました。ここで5番・中嶋陸内野手(2年)が放った当たりは平凡なショートゴロでしたが、龍谷大平安の遊撃手・髙須悠利(2年)がファンブル。思わぬ形で東山高校に勝ち越し点が入りました。
矢根圭悟の抑え
その裏から東山高校は矢根圭悟投手が登板しました。矢根投手は「抑えようという気持ちが強すぎました」と死球もあり、一死二、三塁のピンチを招きましたが、得意球のスライダーで二者連続三塁ゴロに打ち取ってピンチを脱出。9回は代打攻勢に出た龍谷大平安の攻撃を三者凡退に抑えました。
復活を目指す東山高校
東山高校は府内でも有数の強豪ですが、一昨年秋から昨夏まで3季連続で初戦敗退。昨秋も3回戦で敗れており、苦しい時期が続きました。しかし、チーム内で「復活の東山」を掲げ、優勝を目指しています。4番捕手の中野泰山主将(3年)は「チーム内で『復活の東山』を掲げています」と語りました。
復活への道のりはまだ半ば。東山高校はまずは春の頂点を目指して19日の決勝に挑みます。