福岡六大学野球春季リーグ戦:林直樹が最後の試合で本塁打を放つ
福岡六大学野球春季リーグ戦で、林直樹が最後の試合で本塁打を放ち、元チームメートとの対決を飾った。

福岡六大学野球春季リーグ戦第6週第2日
福工大 5 - 8 九産大(18日、福工大野球場)
福工大の3番打者である林直樹(4年・西日本短大付)が、1回に同点に追いつく2ラン本塁打を放った。この本塁打は、九産大の大嶋柊(4年)からの投球に対して打たれたもので、林は「うれしかったですね」と笑みを見せた。
二人の対決
林と大嶋の対決は3打席目で行われた。過去2度の対戦では内野フライと四球で、初安打が本塁打となった。林は「試合前に真っすぐを投げろよと言ったんです。本当に真っすぐが来ました」と語り、フルスイングで左翼スタンドへたたきこんだ。一方、大嶋は「別に真っ直ぐ勝負を意識したわけじゃないですけど、前の打者を四球で出してしまって、簡単にいきすぎたかもしれない」と悔しさをにじませた。
中学時代からのチームメート
林と大嶋は中学時代からのチームメートで、所属した「筑後リバーズ」から西日本短大付へ進んだ。3年時には大嶋がエース、林が3番打者として夏の甲子園に出場。初戦で二松学舎大付(東京)に敗れたが、チームは実に11年ぶりの甲子園出場だった。
林の野球生活
林は高校時代に県内屈指の長距離打者として知られ、プロ志望届を提出したが指名はなく、福工大に進んだ。1年からリーグ戦で活躍してきたが、野球は大学でやめると決めた。今季が最後のシーズンで、これがラストゲームとなった。卒業後は「農業の関係に進みたい」と語っている。
最後の試合
最後の試合で、林は元チームメートの大嶋から野球生活最後の本塁打を放ち、「いい思い出になりました」と笑った。高校時代は2人で立った全国舞台。大学では両チームの優勝争いの末に大嶋が全国切符をつかんだ。林はかつてのチームメートの右腕に、果たせなかった全国大会での活躍を託している。