ロッテ・西川史礁、33年ぶりのサヨナラ打でヒーローに!
ロッテのドラフト1位ルーキー・西川史礁が33年ぶりのサヨナラ打を放ち、チームを勝利に導いた。

2025年5月18日、ZOZOマリンで行われたパ・リーグのロッテ対日本ハム7回戦で、ロッテのドラフト1位ルーキー・西川史礁外野手(22)が大仕事をやってのけた。1-1の延長十二回1死一、二塁の場面で代打として登場した西川は、山本拓のカットボールを思い切りスイング。打球は前進守備の中堅手の頭上を越え、フェンス手前で弾み、サヨナラ二塁打となった。
このサヨナラ打は、1992年の広島・町田公二郎以来33年ぶりの快挙。西川は本拠地で初めてお立ち台に上がり、「これまでチャンスをつぶしてばかり。この一打席に懸ける思いは本当に強かった」と振り返った。
青学大時代に大学日本代表の4番を務めた西川は、開幕からジェットコースターのような1カ月半を過ごした。開幕スタメンを勝ち取り、5試合連続安打をマークするも、一転不調に陥り、4月12日に出場選手登録を抹消された。しかし、ファームでは打率4割超と打ちまくり、同29日に再昇格。直後は安打が続けて出たが、「そこからうまくいかないのが1軍と2軍の違い」と5月4日以降、17打席安打なしと再びトンネルに入った。
暗中模索の日々を送っていた西川は、試合が雨天中止になった17日に「結果が出ないのは苦しい。今は積極的な自分のスタイルを崩して、打ち取られるのだけはやめようと思っています」と苦しい胸の内を明かした。しかし、この日は初球を打ち、持ち味の積極性に原点回帰。チームに勝利をもたらした。
ベンチには佐藤や山口ら、西川より経験に勝る手札は残っていたが、吉井監督は「攻める気持ちは一番、彼が強いかなと。ああいうところは引いちゃうと絶対やられる。前へっていう気持ちが一番強い選手」と力説した。勝ったとはいえチームは最下位で、借金9。今はただ、前へ進むのみだ。