【しらさぎS】チェルヴィニアが女王復活へ!3頭併せでラスト1F11秒2の快走
2冠牝馬チェルヴィニアがしらさぎSに参戦。3頭併せでの追い切りでラスト1F11秒2の好時計を叩き出し、女王復活への意欲を見せつけた。

サマーマイルシリーズ第1戦となる「しらさぎS」が開催され、2冠牝馬チェルヴィニアが参戦しました。美浦Wコースでの最終追い切りでは、3頭併せで楽々と好時計を叩き出し、ラスト1F11秒2の驚異的なスピードを見せつけました。
チェルヴィニアは道中2番手で我慢を利かせ、直線に向かうと勢いよく反応。1F14秒7→14秒2→13秒7→12秒1と美しい加速ラップを刻み、最終的にはさらにギアを上げて11秒2のタイムを記録しました。外レッドヴェロシティ(7歳3勝クラス)と併入し、内ブルーベリーフィズ(3歳1勝クラス)に半馬身先着しました。
太田助手は「先週末、今週と少し工夫して、ここ何戦かで見られなかった面は少し戻ってきたのかなという気がします。最後ビュッと走れるような調教をしてきました」と好感触を示しました。海外遠征帰りで1週前は重さを感じさせましたが、日曜(15日)は坂路でいっぱいに追って負荷をかけました。最終追いもサラッと流すどころか、緩めることなく攻めました。今年2戦、最大限に発揮できなかった潜在能力を呼び覚ますために。
昨年はオークス、秋華賞で牝馬2冠を達成したチェルヴィニア。古馬G1初挑戦のジャパンCではドウデュースに0秒4差の4着と善戦しました。しかし今年に入り、京都記念9着、ドバイシーマクラシック6着と暗転。2走とも直線で手応えなく離される競馬が続きました。きっかけをつかむべく、陣営が打ち出したプランは距離短縮となる1600メートルの新設G3へのチャレンジです。
同助手は「最近は直線でメリハリに欠けるところがあるので、マイルの流れを経験させて緩急の利いた走りをさせられれば」と意図を説明します。マイルは昨年桜花賞(13着)以来となりますが、2歳時にはアルテミスSで重賞初制覇を飾った距離です。「ゲートの出も悪くはないです。桜花賞の時は長期休養明けという感じでしたし、対応してくれるのではないかなと思います」と同助手。牝馬3冠で唯一勝てなかった桜花賞と同じ阪神マイルでの一戦。因縁の舞台で復活の快走となるか注目です。
《好相性4歳牝馬》昨年までの米子Sを振り返ると、過去10年で牝馬は延べ20頭が参戦し【4・2・2・12】。連対率・300、3着内率・400のハイアベレージを誇ります。さらに4歳に限ると【2・2・1・4】で連対率・444、3着内率・556まで跳ね上がります。チェルヴィニアは過去の傾向からは好走確率の高い4歳牝馬。牝馬としては酷量の57キロが課題となりますが、G1・2勝の格の違いを見せつけるか注目です。