ドジャースが狙う次世代日本人スター!メジャーリーグ適応力を徹底分析
ドジャースが注目する日本人選手のメジャーリーグ適応力を徹底検証。才木浩人と宮城大弥の可能性に迫る。



才木浩人のメジャーリーグ適応力
阪神タイガースの右腕・才木浩人は、3月16日のロサンゼルス・ドジャースとのプレオープンゲームで、MLB屈指の強打線を相手に5回無失点・7奪三振・16空振りの快投を見せ、大きな注目を集めました。シーズン通算でも81.1回を投げ、防御率1.66(NPB9位)、FIP2.54(同13位)と安定したパフォーマンスを継続しています。
才木の魅力は、MLB換算でもトップクラスとなるフォーシームのスペックです。球速こそ平均93.4マイルとMLB平均をやや下回りますが、回転数2617rpm、垂直変化22.5インチ、エクステンション7.4ftと、いずれも非常に優れた数値を記録しています。特にドジャースのアレックス・ベシアのフォーシーム(空振り率28.4%、MLB26位)と似通った特徴を持ち、才木の方が一部の指標で上回っています。
宮城大弥のメジャーリーグ適応力
山本由伸が去った後、オリックス・バファローズのエースを担っている宮城大弥。2022-2024スパンにおけるK-BB%は1位佐々木朗希、2位山本由伸に次いで3位の17.5%を記録しています。それだけ完成度が高い投手と言えますが、MLBで活躍できるかどうかは博打の要素が強いです。
というのも球速や変化量などの面では目を見張る数値を出しているとは言えないからです。速球平均92.1マイル(約148キロ)は平均以下であり、変化球も平均70マイル(約112キロ)と非常に遅いです。しかし佐々木、山本と肩を並べるだけの成績を残しているということは、何かが隠されているはずです。
球威測定モデルStuff+を開発した一人であるEno Sarris氏は「Stuff+を騙す方法はコマンドと球種の数だ」と言っています。つまり球速や目を見張る変化量が無くても完璧な制球力や球種の数を増やして打者に的を絞らせないようにすれば抑えられるということです。