長谷川直人が目指す日本選手権初優勝と世界陸上への挑戦
長谷川直人が日本選手権での初優勝と世界陸上への切符を目指す。昨年の悔しさをバネに、国内頂点と世界舞台での活躍を狙う。

長谷川直人(28歳、サトウ食品新潟アルビレックスRC)は、2025年7月4日から6日にかけて開催される日本選手権の男子走り高跳びで、初優勝と世界陸上への切符を目指している。昨年はパリ五輪出場を逃したが、その悔しさをバネに、国内の頂点と23年ブダペスト大会以来の世界選手権出場を目指す。
長谷川は、日本選手権に向けて順調に調子を整えている。大会前最後の公式戦となった台湾オープンでは2メートル22で優勝し、5月のアジア選手権では2メートル24で4位に入った。3月の世界室内選手権では日本人初の7位入賞を果たし、順調にステップを上げてきた。
日本選手権の目標は「今まで日本一がない。今年こそ優勝」と断言。世界選手権用のワールドランキングでは23位(7月2日現在)につけており、日本選手権で優勝すれば、23年以来2度目の世界舞台に大きく近づく。真の狙いは「世界陸上での決勝進出」で、そのために21年に記録した自己ベストの2メートル26の更新と、初優勝を土台にするつもりだ。
昨年のパリ五輪も出場圏内のランキングにつけていながら、直前に外れた苦い経験がある。その思いが一層の気の引き締めにつながった。技術力アップは常に意識し、4、5月は助走のスピードを上げ、それを維持した跳躍に取り組んだ。体を絞るため、今季は練習前後に計1時間30分ほどのウオーキングを取り入れ、体脂肪率は8%にまで落とした。
日本選手権の最高成績は昨年などの2位。「今までとは違う。初優勝、そしてパリ五輪に出られなかったリベンジをしたい」と、挑む思いは強い。