【不屈の精神】女子部員・前田凛花が紡ぐ熱闘物語 三重大会ベスト16突破への軌跡
上野高校女子部員・前田凛花がノッカーとしてチームを鼓舞。3年間の野球人生とベスト16突破を目指す熱き挑戦を、臨場感あふれる練習風景と選手の本音で描く。

鋼の意志が生んだ勝利への道標
2025年7月7日 津市営球場
「鋭い打球で選手の反応を引き出すのが使命です」
上野高校ベンチ前で白いユニフォームを翻し、金属バットを握り締める前田凛花(3年)。午前9時のグラウンドに響き渡る打球音が、試合前の緊張感を一気に引き締める。
女子部員の挑戦が生む化学反応
- 前日練習:監督と綿密な打撃メニューを協議
- 特殊ノック:左右への鋭いライナーを連続発射
- データ分析:各選手の弱点補強に活用する打球角度
「守備陣の動きが0.2秒速くなりました」と伊藤監督が太鼓判を押す練習効果。前田が放つ150km/h超の打球に、内野手・山田選手は「本番より厳しい練習が自信に」と目を輝かせる。
野球人生の転機
運命の出会い
小学3年時に兄の練習を見学したのがきっかけで硬式ボールを握る。中学時代は男子チームで遊撃手として活躍。「120kgのベンチプレス記録保持者」という驚異的身体能力を武器に、上野高校へ野望を抱いて入学。
女子部員ならではの貢献
- 戦術理解:データ解析ソフトを自作しチームに提供
- 心理サポート:選手のコンディション管理表を作成
- 広報活動:SNSでチームの魅力を発信
歴史的勝利の瞬間
7回裏、エース・佐藤が三振に打ち取った瞬間、ベンチでスコアブックを握り締めた前田の指先が震えた。「仲間の成長が数字以上に伝わってくる」と記録用紙に滲んだ汗の跡。
次戦への誓い
「次の対戦校の左打者対策用に、逆方向への特殊ノックを開発中です」と前田。8月の甲子園を目指し、分析用タブレットとグローブを並行して磨き続ける日々が続く。