森井翔太郎がメジャー昇格へ!NPB 未経験の 18 歳が挑む高額契約と狭き門

高校生ながらメジャー挑戦を目指す森井翔太郎。NPB 未経験でも高額契約を勝ち取った彼が、果たしてメジャー昇格の狭き門を突破できるのか?

非凡な才能は高 2 から発揮

高校生にして目標をメジャー挑戦に据えていた森井。写真:西尾典文

いよいよ球春が到来。プロ野球 12 球団のキャンプも始まる中でルーキーたちに関する話題も少なくないが、そんな彼ら以上に“好条件”で海を渡ったのが桐朋の森井翔太郎だ。

今年 1 月にマイナー契約を結んだアスレチックスとの契約金は 151 万 500 ドル。当時のレートで約 2 億 3600 万円となり、NPB のドラフト指名選手の上限である 1 億円を遥かに上回る。また、引退後に使用する学業補助金としても契約金とは別に 25 万ドルが払われると言われており、契約金と合わせた総額は 3 億円近くになる。

高校時代の森井は甲子園や関東大会など大きな舞台に出場することはなかった。だが、NPB のスカウト陣からは早くから名前が挙げられていた選手でもあった。2 年夏の西東京大会では、東海大菅生で注目を集めていた日当直喜(現・楽天)からヒットを放つなど非凡な才能を発揮していた。

筆者は 2 年秋のブロック予選、対新宿戦で初めて森井のプレーを現地で見たが、軽々とセンターの頭を超える打球を 2 本放ち、その長打力は間違いなく高校生ではトップクラスという印象を受けた。また、投手としても 150 キロに迫るスピードを誇り、抜群の運動能力の高さも大きな魅力と感じられた。

3 年夏の西東京大会でもチームは初戦で富士森に敗れたものの、スタンドには NPB 全 12 球団を含む日米 14 球団、42 人のスカウトが集結して話題となった。ゆえに NPB 入りを希望していれば、上位指名を受けていたという声も多い。

アマチュアから直接アメリカに渡り、メジャーを目指すという挑戦

ただ、過去の例を見ると、アマチュアから直接アメリカに渡り、メジャーを目指すという挑戦が決して簡単でないのは火を見るよりも明らかではある。アマチュア時代を主に日本で過ごし、NPB でのプレー経験がないまま渡米している選手は少なくないが、そこからメジャーデビューを果たした選手はマック鈴木(元・マリナーズなど)、多田野数人(元・インディアンスなど)、田沢純一(元・レッドソックスなど)のわずか 3 人しかいない。しかも、3 人はいずれも投手であり、多田野と田沢に関してはドラフト 1 位でのプロ入りの可能性も極めて高かった選手である。

森井も投手としては球速こそあるものの、NPB のスカウトからの評価は、「将来性は圧倒的に野手だ」という声が多かった。つまり NPB を経験せずに森井が野手としてメジャー昇格を果たせば、「史上初」という見方もできる。

次に読むべきもの

早稲田大学野球部が3連覇達成!小宮山悟監督の戦略と長嶋茂雄への敬意
大学野球

早稲田大学野球部が3連覇達成!小宮山悟監督の戦略と長嶋茂雄への敬意

早稲田大学野球部が東京六大学野球春季リーグ戦で3連覇を達成。小宮山悟監督の戦略と長嶋茂雄への敬意を紹介。

早大・伊藤樹の劇的復活!ノーノー翌日に満点リリーフでリーグ18勝達成
大学野球

早大・伊藤樹の劇的復活!ノーノー翌日に満点リリーフでリーグ18勝達成

早大のエース・伊藤樹がノーヒットノーラン翌日に満点リリーフでリーグ通算18勝を達成。吉田瑞の決勝弾が勝利を呼び込んだ。

早大・伊藤樹、史上初の早大-明大2季連続優勝決定戦へ「僕なりにゲームをつくって投げられれば」
大学野球

早大・伊藤樹、史上初の早大-明大2季連続優勝決定戦へ「僕なりにゲームをつくって投げられれば」

早大と明大が2季連続で優勝決定戦を迎える。エース・伊藤樹が新たな歴史を刻む決意を語る。

明大のエース・毛利海大がリーグトップの6勝目!チームは優勝へ大きく前進【東京六大学春季リーグ】
大学野球

明大のエース・毛利海大がリーグトップの6勝目!チームは優勝へ大きく前進【東京六大学春季リーグ】

明大のエース・毛利海大がリーグトップの6勝目を挙げ、チームは優勝へ大きく前進。東京六大学春季リーグの最新戦況を詳しく解説。

日本ハム・郡司が決勝弾で完封勝利!早稲田キラーの本領発揮
大学野球

日本ハム・郡司が決勝弾で完封勝利!早稲田キラーの本領発揮

日本ハムの郡司裕也が決勝弾を放ち、チームを完封勝利に導いた。早稲田キラーの本領も発揮し、首位キープに貢献。

上智大の新星・正木悠馬がNPB入りを目指す!最速153キロ右腕の覚悟
大学野球

上智大の新星・正木悠馬がNPB入りを目指す!最速153キロ右腕の覚悟

上智大の正木悠馬投手がNPB入りを目指し、プロ志望届を提出。最速153キロの右腕がプロ野球界に新風を吹き込む!

高橋由伸と長嶋茂雄の巨人時代:野球界のスター誕生秘話
大学野球

高橋由伸と長嶋茂雄の巨人時代:野球界のスター誕生秘話

高橋由伸が語る長嶋茂雄監督との思い出と巨人時代の成長秘話。野球界のスター誕生の裏側を紐解く。

中京大学野球部、春季リーグ優勝後の中日新聞社訪問と全日本大学選手権への意気込み
大学野球

中京大学野球部、春季リーグ優勝後の中日新聞社訪問と全日本大学選手権への意気込み

中京大学野球部が春季リーグで優勝し、全日本大学選手権での日本一を目指して意気込みを語った。

法大・藤森康淳が4安打4打点で優勝の可能性を引き寄せる!東京六大学野球レポート
大学野球

法大・藤森康淳が4安打4打点で優勝の可能性を引き寄せる!東京六大学野球レポート

法大の藤森康淳が4安打4打点の活躍で慶大を撃破。優勝の可能性を残す白星に大きく貢献しました。

九産大の右腕大嶋、自己最多5勝目も悔しさ残す|福岡六大学野球春季リーグ戦
大学野球

九産大の右腕大嶋、自己最多5勝目も悔しさ残す|福岡六大学野球春季リーグ戦

九産大の大嶋柊が自己最多のシーズン5勝目を挙げるも、5失点に悔しさを隠せない。福岡六大学野球春季リーグ戦の詳細を紹介。

中大が完全優勝!東都大学準硬式野球春季リーグ戦の熱戦を振り返る
大学野球

中大が完全優勝!東都大学準硬式野球春季リーグ戦の熱戦を振り返る

2025年東都大学準硬式野球春季リーグ戦で中大が完全優勝を達成。エース・大山北斗の活躍と強力打線が勝利の鍵となった。

京産大・田村剛平が神院大を完封!4連続完投でプロ注目の右腕が10奪三振の快投
大学野球

京産大・田村剛平が神院大を完封!4連続完投でプロ注目の右腕が10奪三振の快投

京産大の田村剛平投手が神院大を完封し、4試合連続完投勝利を収めました。10奪三振の快投でプロ球団からも注目されています。

東京六大学野球、新たな変革の年!DH 制度とリプレー検証の導入
大学野球

東京六大学野球、新たな変革の年!DH 制度とリプレー検証の導入

東京六大学野球が大きな変革を迎え、DH 制度とリプレー検証を導入

東京六大学野球、期待のルーキーたちの活躍の舞台
大学野球

東京六大学野球、期待のルーキーたちの活躍の舞台

昨夏の甲子園の注目選手が東京六大学野球に集結。期待のルーキーを紹介

「東京六大学野球、新たな変革へ!DH 制とビデオ検証の導入」
大学野球

「東京六大学野球、新たな変革へ!DH 制とビデオ検証の導入」

東京六大学野球が来年リーグ戦から DH 制を導入、今春からビデオ検証も。

Load More

We use essential cookies to make our site work. With your consent, we may also use non-essential cookies to improve user experience and analyze website traffic. By clicking "Accept," you agree to our website's cookie use as described in our Cookie Policy.