【世界卓球】大吉ペアが中国を破りメダル獲得!吉村真晴「運気が良くなっている」
吉村真晴と大藤沙月のペアが世界卓球で中国を破り、メダルを獲得。吉村は「運気が良くなっている」と語った。

混合ダブルスでメダル確定
2025年5月21日、カタール・ドーハのルサイル・アリーナで開催された世界卓球選手権個人戦の第5日目。混合ダブルスで、世界ランク21位の吉村真晴(31歳、SCOグループ)と大藤沙月(21歳、ミキハウス)のペアが銅メダル以上を確定させた。準々決勝で世界ランク1位の中国ペア、林詩棟と蒯曼を3-1で破り、4強入りを果たした。3位決定戦がないため、今大会の日本勢のメダル第1号となった。
勝利の瞬間
勝利が決まると、吉村は体をのけぞらせて大の字で絶叫し、パートナーの大藤は両拳を突き上げた。2度目のマッチポイントで、最後は吉村が力を込めてバックで振り切ると、相手の打球がアウト。世界1位の中国の壁を破った。吉村は「幸せ。30歳を超えてメダルを取れるなんて」と顔をくしゃくしゃにして男泣きだ。それを見た大藤は「泣くと思わなかった」と笑い、「信じられない気持ちでいっぱい。自分は初めてのメダル。本当にうれしい」と笑顔がはじけた。
ペアの軌跡
31歳の吉村と21歳の大藤は昨年10月のアジア選手権でペアを結成。返球は交互で行うため、ラケットを持つ利き腕がぶつかるなど、不利とされる右利き同士とあり世界ツアー2戦で初戦敗退した。2017年世界卓球で石川佳純とのペアで48年ぶり金メダルを獲得した吉村も「苦しかった」という。その吉村と組む重圧に大藤も「自信もなかった」。
必勝パターンの習得
しかし、練習を重ねるうちに大藤のサーブから、吉村の強打で得点するペアの必勝パターンを習得。今大会は3戦連続でストレート勝ちし、20日の3回戦は、パリ五輪銀の北朝鮮ペアを圧倒した。この日の中国ペアの準々決勝で初めて1ゲームを失ったが、大藤のサーブから吉村の強烈フォアで、強敵を振り切った。
ペアの愛称と運気
結成7か月のペアの愛称は、今大会中にファンが2人の「大藤」「吉村」から付けた「大吉」を吉村が見つけ、大藤も気に入り決まった。元旦のおみくじで大吉を引いた吉村は「1番の大吉を引いたので運命的なペアかも」。しかし大藤は「私は吉。縁がないかも」とおどけた。吉村が練習中に「まはる、まわる」と言って回転する芸を披露すると、大藤は「おもろい」と爆笑。その後も吉村がだじゃれを連発し、10歳差の距離はグッと縮まった。
今後の展望
2017年の吉村、石川組以来の金メダルへ。準決勝は、2015年から2大会連続銅メダルの香港ペアと激突する。「1番の大吉ですから。運気が本当に良くなっている」と吉村が言えば、大藤は「次もいいプレーができるように頑張ります」。ムードもアップ、金への運気も上がってきた。