【卓球】WTT横浜大会で再燃!中国ファンの熱狂と「飯圏」文化の影響
WTT横浜大会で中国ファンの熱狂が再燃。飯圏文化が選手や試合に与える影響を考察。

異様な熱狂、揺れる「飯圏」文化
2025年5月に開催された世界卓球選手権(ドーハ大会)では、中国から押し寄せた「飯圏」と呼ばれるファングループによって、会場が異様な熱狂に包まれました。チケットは発売直後に完売し、主要な観客層は中国の人気選手に声援を送る女性ファンたちでした。
王楚欽と孫穎莎の絶大な支持
中でも絶大な支持を受けていたのは、男子の王楚欽と女子の孫穎莎です。彼らがポイントを取るたび、会場は悲鳴にも似た大声援に包まれ、隣接コートの試合が中断するほどでした。
ファン間の対立と競技の公平性
男子シングルス準々決勝の梁靖崑vs林詩棟では、王楚欽の試合を控えたファンたちが梁靖崑に一斉に声援を送り、林詩棟がサーブミスをすれば拍手と歓声が沸き起こりました。同胞であるはずの林詩棟にとって、完全に「アウェー」の空気でした。
ファンの行動と批判
ファンたちは「推し」の試合が終わればすぐに会場の外に移動し、選手の出待ちに切り替えます。試合の勝敗や代表の勝利より、個人の“推し活”が優先される状況に、現地の中国メディアからも批判の声が上がりました。
WTT横浜大会での展望
8月に開催されるWTTチャンピオンズ横浜には両世界チャンピオンの王楚欽と孫穎莎が来日予定です。熱い日本の夏を、中国の「飯圏」がさらに熱くすることは間違いありません。
結論
飯圏文化は、チケット収入や会場の熱気という面では運営に貢献していますが、選手への過度なプレッシャーやファン間の対立を生み、時に競技の公平性さえ揺るがしかねません。また、このグループが一気にチケットを買い占めるために、一般の卓球ファンが会場で試合を見られないという事態も起きています。