大注目のドジャース・カブス開幕戦 1913 年のホワイトソックス VS ジャイアンツが最初の日本開催

1913 年、シカゴ・ホワイトソックスとニューヨーク・ジャイアンツが来日して 2 試合を戦いました。このツアーは、世界一周野球団を参考にしたもので、日本で野球が急激に人気を集め始めたということで、米国内巡業を終えてから最初の地として日本を訪れました。

大注目のドジャース・カブス開幕戦 1913 年のホワイトソックス VS ジャイアンツが最初の日本開催

ドジャース・カブスの日本での開幕戦が目前に迫っている。メジャーの海外戦略の一環として、東京ドームでの公式戦開幕は、2000 年のカブス・メッツ戦でスタート。この開幕シリーズも今回で6度目。第1回を除いて、第2回以降日本人選手の凱旋試合になっていることもあって、開催される東京ドームは毎回超満員に膨れあがっている。

実はメジャー球団同士が日本で対戦というケース、もちろんレギュラーシーズンではないものの、第1回の87年前、1913 年に行われていることはあまり知られていない。シカゴ・ホワイトソックスと当時ニューヨークを本拠としていたジャイアンツという同年の観客動員1位と2位チームの人気チーム同士が12 月に来日し2試合戦っている。

このツアーは1888 年から1889 年にかけてシカゴ・ホワイトストッキングス(カブスの前身)の元投手でオーナーでもあったA・G・スポルディング氏が「世界一周野球団」としてナ・リーグとアメリカン・アソシエーションから選抜した選手たちを率い、ニュージーランド、オーストラリア、セイロン、エジプト、ヨーロッパを回ったのを参考にした。

日本で野球が急激に人気を集め始めたということで、米国内巡業を終えてから最初の地として日本を訪れた。ジャイアンツの大投手クリスティ・マシューソンこそ参加を取りやめたが、ともに殿堂入りするジャイアンツのジョン・マグロー、ホワイトソックスのチャールズ・コミスキー両監督が率いた。選手には1912 年ストックホルム五輪で五種競技、十種競技の2種目で優勝したジャイアンツのジム・ソープ外野手。ホワイトソックスには後に野球殿堂入りするサム・クロフォード、トリス・スピーカー両外野手らが参加していた。また、初の野球殿堂審判として知られるビル・クレムも、日本で見事なジャッジを披露した。

日本では本格的球場のなかった時代に慶応大学野球部の三田グラウンドで2試合行ってホワイトソックスが連勝。ジャイアンツのフレッド・マークルが打った大アーチは、左翼後方の区の境界線だった小川を越えたことで当時の東京の新聞には、芝区から麻布区をまたいだ本塁打として話題になったという。

当時両チームから選抜されたチームと慶大との試合も行われ、16―3で実力の差を見せつけ圧勝した。当初は大阪、神戸でも試合を行う予定が都合でキャンセルとなった一行は長崎から中国、オーストラリア、エジプト、フランス、イギリスなどを訪問して試合を行った。

慶応大学野球部史によれば「この両チームの来日は我が国野球界に多大な貢献をし、慶応野球部これら大選手のコーチを受け、近代野球に一段と飛躍したのだった」と訪日への感謝を記している。

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