大の里、11連勝で横綱への道を着実に前進

大の里が若隆景を寄り倒し、初日からの連勝を11に伸ばしました。この勝利により、大の里は横綱への道を着実に前進しています。

注目の立ち合い

この日の相手は、2敗で追ってきている若隆景。低い姿勢からおっつけてくる若隆景に対し、大の里は立ち合いで右差し狙いでいきました。若隆景は低く当たって左でおっつけに入り、最終的には右差しを許さずに差し勝ち、先に入った右と合わせてモロ差しとなりました。

新たな武器

下に入られ、大の里危うしと思われた瞬間、大の里は右手を伸ばし、上手から相手の廻しに手を掛けました。これが命綱となり、若隆景の動きを封じ、そのまま体を突きつけるような寄りで若隆景を寄り倒しました。

勝因と今後の展望

大の里は得意の右差しが防がれたにもかかわらず、右上手を新たな武器として使い、勝利を収めました。これまでの大の里は、立ち合いで右が差せないと、まともな引きに走ることが多かったですが、この日の相撲では「差せなかったときの右上手」を自然に出すことができました。

今後の対戦相手への影響

相手力士にとっては、これまでは「立ち合いの右差しを防げば引いてくれる」というところがありましたが、今後は「右差しを防いでも今度は右上手という手がある」ということになり、大の里の難攻不落の度合いはさらに高まると予想されます。

今後の展望

大の里は「（きょうは）よくなかったので、あしたから集中し直して頑張ります」とコメント。これで優勝と横綱へのマジックナンバーを「3」としたわけですが、白星の数字の面のみでなく、相撲の中身においても、横綱にふさわしい難攻不落さを身につけつつあることを示しました。