戸上隼輔、世界卓球2025で涙と勝利のベスト8入り!初の単メダル獲得へ爆進
戸上隼輔が世界卓球2025で激戦を勝ち抜き、男子シングルスベスト8入りを果たし、初の単メダル獲得に向けて前進。


戸上隼輔の涙と勝利の軌跡
2025年5月17日から25日にかけて開催された「世界卓球2025ドーハ(個人戦)」において、戸上隼輔(井村屋グループ/世界ランク30位)が男子シングルスでベスト8入りを果たしました。日本のエース張本智和(トヨタ自動車/世界ランク4位)との3回戦を4-1で勝利し、同士討ちの苦しさを「本当に複雑な心境。自分との戦いだった」と吐露しました。
張本智和との激戦
戸上は張本との試合で勝利したものの、その後の4回戦ではスロベニアのヨルギッチ(世界ランク10位)との死闘を制しました。試合後、戸上は「張本選手に勝って次も勝てるかというと正直、自信はなかった。負けたらどうしようという気持ちがあって、張本選手に託したほうが良かったんじゃないかとも思いました」と涙ながらに語りました。
ヨルギッチとの死闘
4回戦では、戸上はヨルギッチとのフルゲーム12-10の死闘を制し、直後のインタビューでは言葉を詰まらせました。戸上は「今シーズン4戦して3回(ゲームカウント)3-2で勝つことができている。今回も3-3になったら、絶対ゲームオールデュースになると上田(仁)コーチから言われていたので、ゲームオールデュースになったからには自分の方が強いんだという気持ちを持って戦いました」と述べました。
勝負の決断
勝負所は最終ゲームの9オールから。戸上のレシーブがネットにかかりヨルジッチのマッチポイントとなりましたが、次のサーブをヨルジッチがミスして10オールに並びました。次のポイントは戸上が取って11-10。戸上は「(ヨルジッチは)前のロングサーブをミスしたので絶対フォア前に出して来ると思っていた。それをチキータしたら3球目は絶対フォアに打ってくると思ったので、とにかくチキータで強くいくと決めてレシーブに入りました」と語りました。
勝利の瞬間
この読みが的中し、戸上は見事に勝利。勝負を決めた瞬間、床に膝を突き渾身のガッツポーズから仰向けに倒れ込みました。そして、起き上がるとベンチの上田コーチに駆け寄り、飛びつくように抱擁しました。戸上はこの勝利を通じて、自身の迷いを吹き飛ばし、初の単メダル獲得に向けて爆進しています。