「ショウヘイ・オオタニ空港」も爆誕か 〝花巻東フィーバー〟で期待高まる地元・岩手の国際化

岩手・花巻東高校が〝世界の中心地〟になるかもしれない。〝花巻東フィーバー〟の余勢を駆る形で、岩手の地元関係者の間では同県の玄関口である「いわて花巻空港」が今後、本格的な国際ハブ空港として発展していくと、にわかに期待され始めてるという。

花巻東高校野球部の国際化

花巻東高校野球部はこれまで「岩手から日本一」という理念を掲げ、原則、県内出身者で歴代のチームが構成されてきた。例外的に専属コーチ、関係者の子弟などごく限られた県外出身者を受け入れていたが、今年からその方針を転換。今春入学の新入部員からこれまでの慣例を破って、県外出身者にも門戸を広げた。

世界で活躍する人材を育てたい

野球部を預かる佐々木洋監督(49)は「全国から人材を募って、世界で活躍する人材を育てたい」と、その意図を説明している。転機となったのは昨年、長男・麟太郎内野手の留学先選定に同行したことだった。その過程で訪問したスタンフォード大、バンダービルト大など複数の大学で多くのアジア人留学生と対面し、話を聞く中で「高校も早晩、人材の獲得競争になる」という危機感を抱いたという。

海外からの留学生受け入れ

少子化が社会問題となる日本で「岩手」という枠にとらわれすぎていると、将来的に取り返しのつかない状況になってしまう。幸い花巻東には世界で活躍している菊池や大谷のおかげで、同校野球部の指針ともいえる「マンダラチャート(目標達成シート)」が世界的に認知されている。同チャートは特に大谷の活躍により米国、台湾、韓国などで広く報道されているだけでなく、書籍など多岐にわたって翻訳、紹介されている。同校野球部には、これまでも米国や台湾から「野球部に入部できないか」という数多く問い合わせが来ていたという。県外出身者の受け入れの「次の段階」として、必然的にこれら留学生を受け入れる方向となるのはもはや確実だ。佐々木監督も突きつけられた国際化の中で「海外で対等に競争でき、世界で活躍する人材を花巻東でしっかり教育し輩出したい」という思いを強くしている。

空港の国際化

関係者の一人は「大谷や雄星の活躍で、野球を志す海外の高校生にとって、花巻東はひとつのブランドになっている」としながら、次のように〝仰天プラン〟が具体化する可能性についても言及している。「この冬には(花巻東の)野球部グラウンドに隣接する花巻市総合体育館の隣に雄星が『K・O・H』を建設し、最新のトレーニング設備も完備された。将来的に大谷がいわて花巻空港に投資を行って『ショウヘイ・オオタニ空港』となることも、決して机上の空論ではない。この空港が米本土や欧州の主要国などともダイレクトに結ばれ、本格的な国際空港になれば、花巻が文字通りに世界の高校野球の中心地になる」という夢のような構想を語っている。

花巻東高校野球部の今後

いわて花巻空港は昨年 5 月から約 3 年ぶりに台北との直行便が再開されたばかりで、他路線の国際定期便はチャーター便を除いて今のところない。しかし昨今の花巻東フィーバーで岩手が世界から注目されるエリアとなり、同県出身のミリオネアプレーヤー・大谷らの全面バックアップも得られれば同空港は「国際ハブ化」し、確実にスケールアップする。「花巻から世界へ」の教育理念が「世界から花巻へ」と昇華し、そのベクトルを変えようとしている。

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