卓球世界選手権でのラケットトラブル:中国選手の苦悩とITTFへの抗議
カタール・ドーハで開催中の卓球世界選手権で、中国のトップ選手王楚欽がラケットトラブルに遭遇。中国側がITTFに抗議し、再発防止を求める。

卓球世界選手権でのラケットトラブル
カタール・ドーハで開催中の卓球世界選手権個人戦で、中国のトップ選手王楚欽がラケットトラブルに遭遇しました。19日に行われた混合ダブルス2回戦の試合前、王楚欽のラケットのラバーが大きくはがれていることが発覚。すぐに修復できず、スペアのラケットを使って試合には勝利したものの、王楚欽は不満を隠さなかった。
王楚欽のコメント
王楚欽は試合後のインタビューで、「どうして毎回自分にこういうことが起こるのか分からない。コートに入ってすぐにラバーに異常を感じた。検査の前は何も問題なかったのに。あのラケットでは試合ができなかった。ラケット検査すらきちんとできないということで、大会運営側にはがっかりした」と述べました。
中国側の抗議とITTFの対応
中国メディア「新民晩報」は、中国側が「原因調査を求め、再発防止のために3つの意見を示した」と報じました。検査手順の順守やラケットを痛めない検査機器の導入、検査の様子の動画での録画などを求めたとされています。中国卓球協会から抗議を受けたITTFは緊急ミーティングを実施し、再発防止を約束する声明を発表しました。
過去のトラブル
王楚欽のラケットトラブルは、昨年7月30日のパリ五輪でもありました。混合ダブルスで金メダル獲得後、国旗を掲げるためにラケットを脇に置いていたが、殺到したカメラマンにより踏まれてしまい、使い物にならない状態に。翌日のシングルスではスペアのラケットを使い、敗退となりました。
今後の対応
中国メディア「解放日報」は、「王楚欽は、ITTFに対して自分の意見を示す義務があると考えているようだ。試合後のインタビューでも『自分は大きな大会で2回、こういう経験をした。2年に一度の大会でも、4年に一度の大会でも(選手にとっては)大変貴重な機会だ。だから、意見を示し、注意を喚起したいと思う。有効で、いい結果が出ることを願っている』と述べた」と伝えています。