山下航平が6年ぶりの王座奪還!男子三段跳で世界陸上出場へ望み
山下航平が日本選手権男子三段跳で6年ぶりの優勝を果たし、世界陸上出場への望みをつなぎました。

山下航平の復活V
第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)の2日目、男子三段跳では、16年リオ五輪代表の山下航平(ANA)が16m67(+0.4)を跳び、19年以来6年ぶり3回目の優勝を飾りました。
長年の挑戦
筑波大4年時で迎えたリオ五輪イヤーの関東インカレで16m85(当時・日本歴代6位)をマークした山下選手ですが、以降は18年の16m54が最高と結果を出せない日々が続きました。22年の秋からはフルタイム勤務となり、限られた練習時間の中で競技と真摯に向き合ってきました。
父の影響
17m15の日本記録を持つ訓史さんを父に持ち、「三段跳を始めた頃から日本記録の更新を目標に競技を続けてきました」と語る山下選手。しかし、その呪縛にとらわれすぎて、「足元を見失っていました」と、これまでの競技生活を振り返ります。
身体との闘い
今秋で31歳を迎え、近年は両脚のアキレス腱の痛みに加えて、現在は腰痛なども抱える山下選手。この日も4、5回目をパスするなど、身体と相談しながらの競技となりましたが、「ただ強く地面に力を加える感覚から、いかにブレーキをかけず前に進むかを意識して跳ぶことで、これまでとは違った跳躍ができるようになりました」と好調の要因を話しました。
世界選手権への挑戦
設定記録をクリアして優勝したものの、まだ世界選手権の代表に決まったわけではありません。今後、世界ランキングで少しでも出場ラインに近づく必要があり、「あとは信じて待つのみ」と山下選手は語ります。
父との絆
父は1991年に開催された東京世界選手権に出場し、決勝の舞台に上がりました。「父を超えるまでは辞められないという気持ちで続けてきました」。あれから34年。父と同じ舞台に立つための挑戦が続きます。
その他の結果
前回チャンピオンで、今季も16m57(+1.7)を跳んでいた安立雄斗(福岡大院2)は16m28(±0)で2位。安立と同じ福岡大出身で先輩の小田大雅(XSPO SEAGULLS)が1cm差で3位に続きました。